2020年7月1日

外反母趾について

親指が小指側に15度以上曲がったものを外反母趾と呼んでいます。 中程度は20度で、ひどい場合が30度としています。 外反母趾は亜急性捻挫ともいわれ、整骨院で扱える症状になります。

原因と症状

外反母趾の大きな原因は足底にある縦、横3つのアーチ構造が崩れることにあります。そして、この足のアーチが崩れる大きな原因は日常生活で足の指を使えていないといった事が考えられます。

日常生活で足の指をもっとも使う動作は歩行といわれています。正常な歩行はまず踵から足を着きます。しかし、外反母趾の方は接地の際に足の裏全体で、ぺたっと接地するという癖があります。

この歩行では足の指が使えていないので、横中足靭帯が緩み、開帳足になり次第に母指が小指のほうへ曲がってきます。これが外反母趾の原因です。

この3つのアーチがうまく機能しなければ足の裏で衝撃が吸収できていないので、歩くたびに膝や股関節、腰などにそのまま衝撃が伝わります。

外反母趾などの足裏の異常は単に足だけの悩みでなく、そこから膝、股関節、腰などの2次的障害も引き起こす可能性があります。特に首に変形が及ぶと自律神経失調症やうつ病などの症状を引き起こす可能性があります。

予防、改善方法

外反母趾のなおし方には2種類あり、”手術”と手術をせずに症状の悪化を防ぐ ”保存療法”です。外反母趾の一般的な手術は、親指の付け根から甲にかけての骨を切って矯正する手術です。保存方法では、足の筋力を鍛えて足裏のアーチを復活させたり、曲がった親指の関節を柔らかくして元の位置に戻したりするのを助けます。

運動療法では足の指でグー、チョキ、パーの形を何回かする足指じゃんけん。椅子に座り床に敷いたタオルを足の指で引き寄せるタオルギャザー。椅子などに座り、両母指に幅広のゴム等の伸縮性のあるものをひっかけ、踵をつけたまま痛みの出ない範囲でつま先を広げるゴム(母指)体操などがあります。

そして自分で親指をしっかりと動かすことが重要です。また、原因で書いたように歩行の改善も必要です。

まとめ

外反母趾の原因は足の裏の筋力の低下が原因であり、その筋肉をもどしてあげることで、ある程度の改善が見られます。外反母趾は足だけの問題ではなく、進行していくにつれ、膝の痛み、腰痛などの症状にくわえ、頭痛など様々な身体の不調の原因となっていく可能性があります。

重度の外反母趾になってしまうと保存療法の適用外となってしまうので軽度、中度の早い段階で正しい処置をすることが重要となります。

当院では、テーピング等の治療を行っておりますので、外反母趾にお悩みの方、是非ご相談下さい。